空気が乾燥する冬だけでなく、一年を通して乾燥肌に悩んでいる方というのは意外とたくさんいるものです。スキンケアに気をつけていても効果が得られず、メイクでもカバーしきれないほどの乾燥肌は、食生活をしっかりと見直してみることが大切でしょう。
そこで今回は、乾燥肌でお悩みの方のために、肌が潤う食べ物や、おすすめのレシピ、日常生活での注意点などを詳しく解説していきます。
乾燥肌改善におすすめな食べ物の選び方
乾燥肌対策にはスキンケアだけでなく、日々の食生活の見直しも大切です。
では、肌の乾燥が気になるときには何を食べたら良いのでしょうか。乾燥肌の改善に効果的な栄養素を詳しく見ていきましょう。
身体を温める陽性食材
食べ物には体を冷やす「陰性食材」と体を温める「陽性食材」があって、両方の食材をバランス良く食べることで健康が保たれていると言われています。
ところが、陰性食材ばかりを食べてしまっていると、内臓が冷えて血液循環が悪くなってしまうため、代謝が落ちて体が乾燥してしまうことも。
乾燥肌が気になるときには、体を温める陽性食材を意識して食べ、血液やリンパの流れをよくして上げることが大切です。寒い地方で取れる食材や、根菜類、オクラや里芋、納豆といったヌルヌルネバネバ系食材などの陽性食材を意識して食べるようにしましょう。
たんぱく質
私たちの体をつくるのに欠かせない栄養素であるたんぱく質。不足すると肌の新陳代謝がうまくいかず、肌の生まれ変わりサイクルであるターンオーバーが乱れてしまいます。
その結果、肌が水分を保持するのに必要な細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)が正常に作られず、水分保持力が低下して乾燥肌になってしまうのです。肉類、魚介類、卵類、大豆類などたんぱく質の豊富な食材は常にきちんと食べるように心がけましょう。
ミネラル
ミネラルは体を作ったり体の調子を整えたりする働きを持つ元素で、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄分、亜鉛、銅、マンガンなどの栄養素を指しますです。
乾燥肌を改善するためには、血液をサラサラにして代謝を高める働きがあるカルシウムや、貧血の予防にも効果的な鉄分、肌の代謝を高めるマグネシウムや亜鉛などを積極的に摂取しましょう。
ヨーグルトやチーズなどの乳製品、レバーやあさり、納豆、ほうれん草などがおすすめの食材です。
コラーゲン
美容成分の代表格でもあるコラーゲン。アミノ酸が結合して作られているたんぱく質の一種で、肌だけでなく骨や軟骨、血管や臓器など全身に存在している成分です。
このコラーゲンが不足すると、肌の保水力が低下してしまって肌が乾燥しやすくなってしまいます。
効果的に摂取するにはサプリメントがおすすめですが、コラーゲンは他の栄養素と結びつくことで効果を発揮するため、たんぱく質、ミネラル、ビタミン類もバランス良く摂取することが大切です。
イソフラボン
女性ホルモンと同じ働きをすることで注目されているイソフラボン。老化を防ぐ抗酸化作用や美肌効果が高く、ホルモンバランスを整えて新陳代謝をアップさせる働きもあります。
豆乳や大豆製品に豊富に含まれているため、乾燥肌が気になるときには積極的に摂取しましょう。
ビタミンA
赤身肉やうなぎ、牡蠣、赤身魚、卵などに豊富に含まれているビタミンAは、皮膚の奥の粘膜を作るのに欠かせない栄養素のひとつです。きちんと摂取することで、肌の粘膜が健康に保たれて、乾燥肌を防ぐことができます。
ビタミンB6
美しい肌に欠かせないビタミン。そのなかでもビタミンB6は肌の生まれ変わりサイクルであるターンオーバーに関わる栄養素で、不足すると肌の新陳代謝が低下して乾燥肌になってしまうことも。
ビタミンB6はカツオやマグロなどの魚介類、レバーやバナナなどに豊富に含まれています。
ビタミンC
ビタミンCは肌の潤いに欠かせないコラーゲンをつくるのに欠かせない栄養素です。不足をすると皮膚の粘膜の健康が損なわれるため、乾燥肌になってしまうことも。
柑橘類やイチゴなどの果物類や、イモ類に豊富に含まれていますので、意識して食べるようにしましょう。
ビタミンE
抗酸化作用によって体の老化やサビつきを防ぎ、さまざまな働きを正常に保つのに欠かせないビタミンE。不足すると老廃物が蓄積されてしまったり、新陳代謝が悪くなったりして肌の乾燥が引き起こされてしまうこともあります。
アーモンドなどのナッツ類や植物油、アボカド、うなぎなどに豊富に含まれています。
適度な脂質
三大栄養素のひとつである脂質が不足すると、肌のバリア機能である皮脂が減ってしまうため乾燥肌になってしまうことも。菜種油やごま油などを調理のときに上手に使って、適度な脂質を摂取することが大切です。
優秀成分を含む食材の乾燥肌改善レシピ
肌の乾燥が気になるときには、乾燥肌の改善に効く食材を意識して摂取するように心がけましょう。では乾燥肌の改善に効果的なレシピをご紹介します。
納豆を使ったレシピ
たんぱく質、ビタミンE、イソフラボンなどが豊富な納豆は、乾燥肌が気になるときに気軽に食べられるおすすめ食材のひとつです。
オクラ納豆(1人分)
固めに茹でたオクラ(3本)を食べやすい大きさにカットし、納豆(1パック)と一緒に混ぜ合わせます。付属のタレか麺つゆ、または出汁醤油で味付けをしたら、鰹節(適量)を振りかけて完成です。
アボカドを使ったレシピ
アボカドには脂質、ビタミン類、ミネラルが豊富に含まれています。美肌効果も高く、肌の新陳代謝を高める働きもあるため、乾燥肌が気になるときには積極的に食べたい食材のひとつです。
アボカドチキン
鶏胸肉をレモンの皮のすりおろし(大さじ3)、ニンニク(大さじ3)、唐辛子(小さじ1/2)、オリーブオイル(小さじ1)、塩(小さじ1)、黒胡椒(適宜)を混ぜ合わせたつけだれに、しっかりと漬け込み、フライパンで皮目からパリッと焼き目をつけて行きます。
鶏胸肉がしっかりグリルされたら、適当な大きさに切り、スライスしたアボカド(2個)、ロメインレタス(1/4個)と一緒にお皿に盛りつけます。
ミニトマト(6個)、赤玉ねぎ(1/2個)、ピーマン(1/2個)、パセリ(適量)をみじん切りにして塩胡椒で味付けしたサルサソースをかけていただきます。</p?
日常生活で心がけるべきこと
乾燥肌が気になるときには食生活を見直すだけでなく、日常生活のちょっとした習慣にも気を配ることが大切です。
洗顔・スキンケア
メイク落としや洗顔の際にゴシゴシ力を入れて洗い過ぎてしまうと、必要な皮脂までを取り除いてしまって、肌の乾燥が進みます。洗顔やスキンケアのときには、とにかくこすらず優しくお手入れすることを心がけましょう。
湯船に浸かる
夏はシャワーで済ませてしまう方も多いと思いますが、肌の新陳代謝を高めてターンオーバーを促進させるためにも、一日の終わりにはゆっくりと湯船に浸かることを習慣化しましょう。
室内の温度と湿度を管理された環境で行うホットヨガなら、湯船に浸かったのと同様の効果があるだけでなく、体を動かすことでストレス発散にもなるためおすすめです。
乾燥肌を放置すると、痒みなどの肌トラブルを招くだけでなく、たるみやシワ、毛穴の開きなどの原因となってしまうことも。ぜひ上記の内容を参考にして、日々のスキンケアだけでなく食生活にも気をつけていきましょう。